「SL整備記録 NO-13 大山正風」

C12-231号機 整備記録NO3

2014/12/03
 本年最後の月となりました。09/01に整備作業を始めた頃には松山から内子へ毎日通う国道56号線沿線には、コスモスが咲き乱れていましたがその後、

稲刈りの光景、ススキの穂、ブドウ・梨・栗の出店、赤く色づいた紅葉、黄色く染まった銀杏の葉、様々な落葉樹の色変わりなどなど、季節の移り変わりを目

にしてきました。昨日は松山に戻る犬寄峠付近ではみぞれ交じりの冷たい雨でした。いよいよ愛媛も冬本番を迎えます。
 
 本日までにシャーシー(台枠)内部のケレンを終了しました。内部にも各所に刻印が認められました。西条のC57-44もそうでしたが各担バネのバネ釣リ

ンクはいずれかの全検の時に第一動輪部が第三へ、第二動輪部が第一へ、第三動輪部が第二に入れ替えられているようです。第二動輪の担バネバネ鞍

は左右入れ替えでKYシ34 11 4でC309・310の連番である事が解りました。第三動輪~従輪間は未整備となっています。 次回は未定です。

2014/12/12
 本日までに缶胴被の修復を終了し、左右のシリンダー被下部の修復を残すのみとなりました。昨日は横浜市の佐藤邦弘氏が前後のブレーキホースを携え

再来されました。二人して取り付け作業をしましたが、取り付けネジ部が錆ついており中々でしたが何とか取り付ける事ができ、前後ともスッキリしました。
 
 佐藤氏には二度も遠路お越しいただき感謝!感謝!です。有り難うございました。今後の作業予定は15(月)に機体全体をブルーシートで覆い、上屋の撤

去作業が行われ終了次第線路内の汚れた敷石を19日(金)までに交換し、22日(月)のお披露目会を迎えます。12/22AM10から式典開始の予定です。

お近くの方はご参加いただければ幸いです。                                              次回は12/23の予定です。

2014/12/22
 15日には作業上屋が撤去されました。撤去前に機体をブルーシートで仮に覆い上屋撤去後正式に覆い風雨・雪に備えロープで縛りましたが、翌日

からの悪天候で一部が裂けてしまいました。19日までにレール内外に新しく敷石が入れられレールも黒く塗り、周囲に真土がしかれお披露目会の準

備が整いました。
 
 22日当日は町長・議長・内子駅管轄八幡浜駅長を来賓に迎え、式典が行われました。稲本町長さんから私に感謝状を頂戴いたしました。町長挨拶

後内子小学校の児童の皆さんと除幕が行われ、白布・ブルーシートに隠されていた機体が現れました。次第に天候が回復し太陽が顔を出し安全弁や

プレートが陽の光を浴びて反射し、漆黒の機体全体が輝いていました。4新聞社各社・4民放TV各社が取材されました。これで、内子を訪れられた観

光客の皆さんが第一に目にする内子のシンボルの復活であり、この正月に帰省する内子の皆さんにも驚きの目で見て頂ける事と思います。町建設デ

ザイン課では今後、内子らしく木製の上屋根を取り付けられる算段をされておられるようで、今後の静態保存の在り方としても好ましい形態であり是非

実現していただきたいと願います。
 
 これで、私の整備作業は一応終了しましたが、運転室内に関しては課題を残しており町当局より要望があれば再度整備にあたるつもりです。また西

条の44号機と同様に今後もそれなりのメンテナンスは続ける所存です。この整備作業を応援していただきました宮岡さんをはじめ地域の皆さん、駆け

付けていただきました整備仲間の皆さん、慰問・激励に訪問してくれた私の教え子の皆さん、内子駅前で待機中に何かと話しかけ励ましていただいた

タクシー各社の運転手さん、色々と便宜を図っていただいた内子町建設デザイン課の皆さん等々有り難うございました。おかげ様で思い出の蒸気機関

車の整備に携わる事が出来、生まれ故郷の内子町に少しでも恩返しが出来たことを感謝申し上げます。 2014/12/22 完了
 愛媛のkaze 大山


*整備を終えて
 内子町から本機の整備のお話があった際には、C57-44号機の整備中であり、連続での作業は少々キツイかなと思っておりましたが内子町の御配慮

もあり防塵・防音対策もしていただき、西条に引き続きマイペースでコツコツと整備に励む事が良かったかなと思います。途中で山陽小野田市厚狭のD51

-300号機のお手伝いに行き、懐かしい整備メンバーと一緒にまれに見るスピードで完成させたのも良き思い出になりました。
 
 本機は1969/7/12に会津若松機関区から宇和島機関区に移動になり、僅か一年未満の1970/3/31に内子線の「さよなら運転を行い」5/28に廃車

になりました。内子線を走った最後の蒸気機関車であり、私もその雄姿を見届ける事ができました。今回の整備でその歴史は改めて残されている刻印で再

確認ができました。本機の刻印の特色は第一~第三動輪にその刻印は存在しませんでしたが、先輪・動輪・従輪のタイヤには明確にその歴史が刻み込ま

れておりました。動輪は全てシ39/4(1964)に郡山工場で交換されており、恐らく全般検査と思われます。先輪は宇和島機関区に移動したまさにシ44/8

(1969)に多度津工場で交換されており、先輪・動輪・従輪のスポークタブが全てシ44/8を示しており、最後の全検か中間検査であったかと思われます。

 特徴としては部位的には蒸気室の前後の扉蓋やスライドバーの前受け座・加減リンクの側板(表側)にも刻印が打たれている事で、珍しいかと思われます。

刻印の付け加えですが先輪からの右釣合梁(イコライザー)の左右にはC12231がありますが、そのさらに右前部に
R C12235の刻印がありました。

C12-235号機は1962年に茅ヶ崎機関区で廃車になっておりますが、1955/08迄は会津若松機関区に本機と共に配属されており、早い段階で郡山工

場で転用されたものと思われます。これらの刻印等を一覧表にしております。 最近お手伝いをしました山口県宇部市のD51-18号機も刻印をたどると様々

な蒸気機関車の歴史を改めて学ぶ事ができました。これからも整備を行う機会に恵まれましたら、廃車になって存在しない号機刻印の確認は続けたいと思っ

ております。                                                                       2017/02/20


                   C12-231号機 刻印関係一覧表  KYは郡山工場 TDは多度津工場
左  サ  イ  ド 部     位 右  サ  イ  ド 
シ?2-3 LE168615  住友ロゴ 前部自動連結器ナックル
シ32 10 SE9301-1 前部自動連結器胴上部
製造番号5549 製造年月39 11 LP405前灯 小糸製作所
L C12253の白ペンキ文字 前ステップ R C12231の白ペンキ文字
W91203 シ44-3 TW TDシ44-5 先輪 W94203 シ44-3 TW TDシ44-8
138 シ13-12 先輪スポーク 167 シ15-2
TD 62  Uシ44 8N2 先輪スポークタブ
L1 C12253 先輪ボス R1 C12253
1536 シ14-12 シ15-8 先輪軸ツバ
シリンダー被第一覗き穴蓋 R1 C12231
L2 C12231 シリンダー被第二覗き穴蓋 R2 C12231
L C12231 排水弁開閉棒 R C12231
気筒 NO 211
L C12231 前部イコライザー1 R C12231  R C12235
L C12231 前部イコライザー2 R C12231  
L C12231 蒸気室 前窯蓋 R C12231
L C12231 蒸気室 後窯蓋 R C12231
A3910 シ38-12 Y186 KY39-4 第一動輪タイヤ A3957 シ39-1 T124 KY39-4
第一動輪スポーク
ES626 シ14-6 第一動輪 輪心スポーク ES792 シ14-8
TD 63 シ44 8N2 第一動輪スポークタブ
L1 第一動輪ボス R1
シ31、4 第一動輪軸ツバ KY 70T 31、4
C313 下段KY34 11 7 L1C12231 第一動輪担バネ鞍
L3 C12231 第一動輪担バネ前釣りリンク R3 C12231
L1 C12231 第一動輪軸箱クサビ R1 C12231
L1 C12231 第一動輪軸箱守控 R1 C12231
L4 C12231 第一動輪担バネ後釣りリンク R4 C12231
L1 C12231 第一制輪子上部 R1 C12231
L C12231 第一制輪子釣 R C12231
C12231 L 35 4 23KY 31 4 17KY スライドバー前端 受け C12231R 35 4 17 KY
L C12231 心向棒 R C12231
L C12231 結びリンク R C12231
L C12231 合併テコ R C12231
L C12231 クロスヘッド・上蓋部 R C12231
クロスヘッド・油壷 R C12261
L C12231 クロスヘッド・コッター R C12231
L C12231 クロスヘッド・ソケット R C12231
L1 C12231 第一サイドロッド油壷 R1 C12231
L1 C12231 第一サイドロッド軸ツバ
L C12231 加減リンク体
L C12231 加減リンク耳軸クランク
加減リンク側板 C12231
L C12231 釣りリンク R C12231
L C12231 釣りリンク腕 R C12231
L C12231 偏心棒油壷 R C12231
L C12231 偏心棒軸ツバ R C12231
A3954 シ39-1 T124 KYシ39-4 第二動輪 タイヤ A3968 シ39-1 T124 KY39-4
ES748 シ14-7 第二動輪 輪心スポーク ES752 シ14-7
第二動輪スポークタブ TD 64 Uシ44 8N2
L2  第二動輪 ボス R2
第二動輪 軸ツバ 70T KY 31-4
L5 C12231 第二動輪担バネ前釣りリンク R5 C12231
第二動輪担バネ後釣りリンク R6 C12231
L2 C12231 第二動輪軸箱クサビ R2 C12231
L2 C12231 第二動輪軸箱守控 R2 C12231
L2 C12231 第二動輪制輪止釣 R2 C12231
R1 C12231 C309 KY34? 第二動輪担バネ鞍 L1 C12231 C313 KY34 11 7
L C12231 ビッグエンド油壷 R C12231
L C12231 リターンクランク R C12231
第二サイドロッド油壷 R3 C12231
三菱ロゴ 305×250 ブレーキシリンダー
A3910 シ38-12 T124 KYシ39-1 第三動輪 タイヤ A3960 シ39-1 T124 KYシ39-4
ES794 シ14-8 第三動輪 輪心スポーク ES793 シ14-8
TD 65 Uシ44-8 N1 第三動輪スポークタブ
L3  第三動輪 ボス
神41TM9585A-5-105 第三動輪 軸ツバ
L3 C12231 第三動輪制輪止釣
C KY32 KY40 第三動輪担バネ鞍
L C12231 釣合梁(イコライザー) R C12231
 動輪直径1400mm 歯車比17/34 速度伝達装置第一ボックス 製造年月 23 12 東京計器製作所
 歯車比17/34    製造番号 502 速度伝達装置第二ボックス 製造年月 23 12 東京計器製作所
43・4・24 KY 第一・第二空気溜 43・4・24 KY
W693 シ41-2 KY シ41-4 従輪 タイヤ A5282 シ40-5 KY41-2
ES793 シ13-1  RB 従輪 輪心スポーク ES803 シ13-1  LB
TD 66 Uシ44 8 N2 従輪 輪心スポークタブ
2704 シ12-12 C12169 従輪 軸ツバ 3079 シ13-2  シ15-2
摩耗判読不能 240? 512? 22?4 タービン発電機
昭和42年3月 修理番号542737 タービン発電機修理名盤 特許番号192383 三鷹車輛電機製作所
PTNO481863 製作番号 9715 ATS発電機 9715 製作年月39 9 三鷹車輛電機製作所
E42217H 後部自動連結器ナックル

* この度内子町では本機に上屋根を付ける予算化をされており、本年度中に着工される予定です。その段階で一部再度塗装をする予定でおります
                                                                          2018/03/21

                      HPトップページへ    C12-231号機整備記録1へ   C12-231号機整備記録2へ
inserted by FC2 system